トヨタの不正問題発覚!中古車販売価格や買取価格への影響は?【廃車買取オートランド東京】

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さて、昨年末のダイハツ不正は衝撃的でした。

その影響は大きく、現時点でも(2024年1月末)ダイハツの生産や出荷は停止したままです。

そこへ拍車をかけるように、親会社であるトヨタ不正のニュース。

トヨタと言えば、言わずもがな日本最大の自動車メーカー。

世界でも自動車メーカーの2位に入る超巨大企業です。

その自動車メーカーの不正となると、影響力は計り知れません。

今回はトヨタの不正について見ていきたいと思います。

ダイハツ不正問題!中古車販売価格や買取価格への影響は?【廃車買取オートランド東京】

不正の概要

2024年1月29日に、トヨタ自動車のグループ会社である『豊田自動織機』が生産するディーゼルエンジンにて、認証手続きに必要な出力試験で違反行為が発覚しました。

エンジンの排ガス試験不正となり、不正が発覚したディーゼルエンジンは3機種。

トヨタはこのエンジンを使用する国内向けの6車種を含めた合計10車種の出荷を停止。

元々、2023年3月にフォークリフトなどの建設用車両のエンジンの排出ガス性能試験で、データの不正が明らかになっていたわけですが、今回新たに乗用車でも不正が発覚したという流れになります。

今回の不正内容としては、エンジンの出力試験時に量産用とは異なるECUのソフトを使用し、エンジンの出力性能の測定数値が安定するようにバラつきを抑え、燃料噴射量を調整し、出力・トルクカーブについて、見栄えの良いデータにするといった行為でした。

なおECUとは、Electronic Control Unitの略で、自動車の電子制御コンピューターです。

車両のあらゆるシステムを制御する装置で、現在の自動車には100個以上ものECUが搭載されています。

不正が発覚したエンジンの搭載車両一覧

10車種のうち国内向け自動車は6車種。

ハイラックスはトヨタの人気車種ですし、ハイエースは世界的に人気のある車種です。

ランドクルーザー(ランクル300)にいたっては、納期が数年になるということで話題の超人気車種ですから影響は大きすぎるでしょう。

エンジン型式1GD

ランドクルーザープラド
販売開始 2020/8(生産終了)
仕向け地 日本、欧州、中東、アフリカ、アジア

ハイエース/グランエース/エース/ボンゴブローニイバン(マツダ)
販売開始 2017/12月
仕向け地 日本、欧州、中東、アジア

ダイナ/デュトロ(日野)
販売開始 2021/5月
仕向け地 日本、アジア

ハイラックス
販売開始 2020/5月
仕向け地 欧州、中東、アジア、アフリカ

フォーチュナー
販売開始 2020/5月
仕向け地 欧州、中東、アジア

エンジン型式2GD

ハイラックス
販売開始 2020/5月
仕向け地 日本

イノーバ
販売開始 2020/7月
仕向け地 アジア

エンジン型式F33A

ランドクルーザー 300
販売開始 2021/8月
仕向け地 日本、欧州、中東、アジア、アフリカ

LX500d
販売開始 2022/1月
仕向け地 欧州、中東、アジア

工場停止

国内向け生産は6車種で、そのうちの4車種は国内の工場で生産されています。

トヨタ自動車は、4つの工場の6つの生産ラインで29日夕方から2月1日まで生産を停止することを決めました。

国土交通省は30日、道路運送車両法に基づいて同社の工場へ立ち入り検査に入っています。

量産に必要な型式指定の取り消しなどの行政処分を視野に、不正の経緯や悪質性を調査するとのことです。

トヨタ車体
・愛知県刈谷市富士松工場
・三重県いなべ市いなべ工場
・愛知県豊田市吉原工場

岐阜車体工業
・岐阜県各務原市工場

なお、トヨタ車体のいなべ工場では、出荷停止の対象となっていないアルファードなども生産を停止が決定。

アルファードといえばトヨタの主力で超人気車種。

市場の混乱は避けられません。

不正車種のオーナーは乗っても大丈夫?

トヨタによると、該当するエンジンや車両について、工場で生産した量産品を改めて検証し、エンジン出力の規準を満たしていることを確認したとのこと。

そのため、ただちに使用を停止していただく必要はございませんと発表しています。

生産再開は?

生産台数は国内での月産7,000台、グローバルで36,000台になるそうです。

代替手段に関して質問されたところ、トヨタの佐藤社長は「代替と言われましても、これは難しいところがございまして〜」という歯切れの悪い回答。

つまり、代替も何も生産再開するまで待つしかないということになります。

国交省は、不正が確認されたエンジンの排ガス性能が、環境基準を満たすまで出荷を停止するよう指示しています。

そのため、エンジンを搭載した車両の出荷再開は、改めて検証を通過する必要があります。

現時点では生産再開の発表はありませんが、私の個人的観測としてはダイハツの件とは違い比較的早くに再開すると予想しています。

理由としては、ダイハツとは違い安全面での不正ではない点、エンジン出力の規準を満たしている点が上げられます。

ランドクルーザー300の納期は?

超人気車種のランドクルーザー300(ランクル300)が含まれていることは衝撃の一つでした。

ランクル300の納期は数年レベルと言われています。

一時期は4〜5年待ちでした。

現在も2年待ちは余裕な状況なので、今回の不正は納期に間違いなく影響を与えるでしょう。

2年待ちの状況で、例えば納期が半年や1年伸びたとしたら、それは大きなショックです。

不正の背景

不正の原因について、特別調査委員会が報告書を発表。

その報告書によると、開発遅れの懸念を上司に相談しても「『何とかしろ』と言われる雰囲気があった」そうです。

ここら辺を読むと、上司は直接指示しないけど、暗に促していたり容認しているように思えます。

それに日野自動車やダイハツの時もそうでしたが、数十年前から不正が行われていると発覚しているにも関わらず、それでも未だにこういった不正が横行しているわけですから、自動車メーカーの中では当たり前のことになっていると判断せざるを得ません、

よく理由として社風とか、意識面での〜とか色々と言われてますが、私的にはもっと単純だと思っています。

開発の納期や販売台数、売上などは、個人目標や目標管理制度(MBO)の成績に含まれることが多々あります。

統括する立場の人間が全体的な目標を掲げ、その下の責任者にはその部門での目標値、すなわち納期等があります。

厳しい納期やプレッシャーの中、これらを達成するために不正を行うといったところでしょう。

商品を開発して販売するというベクトルが、上司や個人で社内向けなんですよね。

本当の意味で顧客に向いていない。

仕方のないことですが、よくあることです。

中古市場の動向は?

気になるのが、中古車市場の動向です。

今のところ中古車取引市場で、該当車種の取引価格が暴落や、大きく値崩れしている様子はありませんでした。

前述の通り不正理由がエンジンの排ガス問題なので、中古市場の販売価格や買い取り価格に大きな動きはないかと思われます。

買取価格への影響は?

買取価格に関しても、現時点では基本的に大きな動きはありません。

逆に新車の納期の遅れから中古車市場の台数が減り、販売価格の上昇も可能性としては考えられます。

販売価格が上昇すれば、結果的に業者の買取価格も上げることが可能です。

まだ状況は分かりませんが、場合によってはランクル300など人気車種の買取価格が上昇するかもしれません。

これは注視して、またこちらのブログで報告していきたいと思います。

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ハイエースやランクル300はリセールバリューが非常に高い車種です。

特にランクルは中古車価格が新車価格を超えることもあるほどの人気車種です。

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まとめ

日野自動車、ダイハツに続いて、トヨタグループの本丸での不正。

そして超人気車種の不正。

財界トップからも苦言や懸念が上がるほどの影響力です。

自動車業界への不信感は、昨年の状況からさらに大きくなってしまったと言わざるを得ません。

自動車業界に携わるものとしては、本当に辛い気持ちです。

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