【廃車手続きの教科書】自分で廃車手続きを行う方法・必要書類・費用を専門業者が教えます
こんにちは。廃車の手続き代行&買取専門店のオートランド東京です。
この記事は、自分で廃車手続きをしたいと考えられている方に向けて執筆した廃車手続きの教科書です。
記事を読めばスグに廃車手続きにとりかかれるように手続き方法・必要書類・手続きの流れ・かかる費用をわかりやすく解説しています。
廃車手続きとは?
廃車手続きとは、自動車登録ファイル(戸籍の車版)から登録を抹消する「廃車」を行うための手続きです。廃車にした車は公道で乗ることができなくなりますが、税金や保険の還付が受けられるなどメリットもあります。
しかし、廃車手続きには普通車は「一時抹消登録」と「永久抹消登録」、軽自動車は「自動車検査証返納届(一時使用中止)」と「解体返納」のそれぞれ2種類があり、さらに手続き方法も所有している自動車の種類や廃車をしたい状況によって異なるため、はじめて廃車を行う方にとっては複雑と言わざるをえません。
そのため、ご自身で廃車手続きを行うには手続き方法についてしっかりと理解することが重要です。
廃車手続きには「一時抹消登録(軽自動車は自動車検査証返納届)」と「永久抹消登録(軽自動車は解体返納)」の2種類が存在する
一時登録抹消とは?
一時抹消登録は自動車を解体・処分せずに、自動車登録のみを削除する手続きです。
一時抹消登録をすると、ナンバープレートを取り外すことが義務付けられ、公道を走行することができなくなります。一方で、自動車税を支払う必要がなくなります。
受け取れる還付金の種類は「自動車税」「自賠責保険」「任意保険」です。
(軽自動車の場合、自動車税が年払いの為、還付は受けられません)
たとえば、海外への転勤や入院などで長期的に自動車を使用しなくなるが、将来的に再び使用する可能性のある方などにおすすめの手続き方法です。
なお、ややこしいですが軽自動車の場合は名称が異なり、自動車検査証返納届といいます。
永久抹消登録とは?
永久抹消登録は、自動車リサイクル法に基づき解体を行ったうえで、自動車の登録情報を削除する手続きです。
永久抹消登録という名の通り登録情報を永久に抹消するため、自動車を解体・処分をしないと手続きが行えません。そのため、一時抹消登録では還付対象ではなかった自動車重量税(所有している自動車の重量に対して課せられる税金)も、自動車自体の存在が無くなるため還付対象となります。
受け取れる還付金の種類は「自動車税」「自動車重量税」「自賠責保険」「任意保険」です。
(軽自動車の場合、自動車税の還付は受けられません)
事故で大破した、古くなって動かない上に修理や売却もしないなど、二度と乗るつもりがなく手放しても良い場合におすすめの手続き方法です。
なお、ややこしいですが軽自動車の場合は名称が異なり、解体返納といいます。
どちらを選ぶべき?
一時抹消登録と永久抹消登録の違いは「再び自動車登録ファイルに登録できるかどうか?」です。
なので、将来的に使用する予定がある場合は一時抹消登録、二度と使用せず解体する場合は永久抹消登録で手続きをすることが一般的です。
一時抹消登録 | 永久抹消登録 | |
---|---|---|
再登録の可否 | 可 | 不可 |
受け取れる還付金 | 自動車税 自賠責保険 任意保険 |
自動車税 自動車重量税 自賠責保険 任意保険 |
車両の解体 | 不要 | 必要 |
廃車手続きに必要な書類・モノ
廃車手続きに必要な書類・モノは自動車の種類(普通自動車or軽自動車)や状況によって手続きの方法が異なります。なので、ケースごとに詳しくご説明します。
必要書類をかんたんにチェック!ケース判定フローチャート
なにを用意すれば良いか?がスグに分かるフローチャートを作成しましたので、以下のフローチャートに従って、ご自身が当てはまるのはどのケースか?を判別してみてください。
ケースA
- ●車検証(自動車検査証)
- ●ナンバープレート
- ●印鑑証明書(3ヶ月以内のもの)
- ●実印
- ●申請書類(手数料納付書、OCR申請書、自動車税申告書等)※運輸支局で入手作成
- ●自動車検査登録印紙350円(運輸支局で購入)
ケースB
- ●車検証(自動車検査証)
- ●ナンバープレート
- ●住民票・戸籍附票・登記簿(法人)等(引っ越し前後の住所が記載されているもの)
- ●印鑑証明書(3ヶ月以内のもの)
- ●実印
- ●申請書類(手数料納付書、OCR申請書、自動車税申告書等)※運輸支局で入手作成
- ●自動車検査登録印紙700円(運輸支局で購入)
※住所変更から期間が経過し住民標・戸籍附票に記録が残っていない場合は理由書も追加で必要
ケースC
※所有者名義の「印鑑登録証明書」「委任状」「譲渡証」等の所有権解除書類が必要
ケースD
- ●車検証(自動車検査証)
- ●ナンバープレート
- ●申請書類(手数料納付書、OCR申請書、自動車税申告書等)※運輸支局で入手作成
ケースE
※所有者からの所有権解除書類(または解除許諾)が必要
ケースF
ケースFは場合によって必要書類が異なります。 一部の書類については本ページからダウンロードいただくことも可能です。
車検証を紛失・盗難された場合
[普通車]
理由書が追加で必要となります。
[軽自動車]
車検証に記載の所有者使用者名・住所・登録番号・車体番号を同じ内容で申請書に記載し申請時に紛失の旨を伝えれば理由書は不要です。
ナンバープレートを紛失・盗難された場合
[普通車]
理由書が追加で必要となります。
※警察署へ届出を行い発行された受理番号等の情報も記入が必要となります。
[軽自動車]
車両番号標未処分理由書が必要となります。
※盗難の場合は警察署へ届出を行い発行された受理番号等の情報も記入が必要となります。
紛失の場合は理由記入欄に経緯を記載すれば警察署への届出は不要です。
苗字が変更している場合
[普通車]
車検証に記載の旧姓が証明できる戸籍謄本が追加で必要となります。
[軽自動車]
車検証に記載の旧姓を申請書に記載して申請可能です。
所有者が死亡している場合
[普通車]
法定相続人へ名義変更を行い、新所有者が手続きを行います。
故人からの名義変更には以下の書類が必要となります。
- ●戸籍謄本、除籍謄本(死亡事実と相続権者記載のもの)
- ●遺産分割協議書(相続権者全員実印押印)
- ●印鑑登録証明書(相続人のもの)
- ●実印
※評価額が100万円以下の場合は遺産分割協議書に替えて遺産分割協議成立申立書での申請も可能
この場合は相続人全員の署名押印が不要となります。但し評価額100万円以下を証明する査定書等が必要
[軽自動車]
公的書類の添付が不要の為、代理人が故人の氏名・住所を記載し申請しても手続きできてしまいます。但し原則は正しく相続を行い手続きを行う事となりますので、戸籍謄本・相続人の印鑑登録証明書等を用意し名義変更行った上で新所有者が返納手続きを行う事が必要となります(遺産分割協議書の添付は不要です)。
外国籍住所変更により戸籍書類が出ない場合
[普通車]
住民標に車検証記載の旧住所履歴が残っていない場合は申立書が追加で必要となります。
[軽自動車]
車検証に記載の氏名・住所を申請書に記載して申請可能です。
海外赴任中で住民登録が国内に無い場合
[普通車]
赴任先の領事館・大使館等で発行してもらう書類が必要となります。
- ●サイン証明書
- ●委任状
- ●譲渡証
- ●住民票除票(海外転出記載のもの。車検証記載住所が履歴証明できない場合は戸籍附票等必要)
※サイン証明書、委任状、譲渡証へ領事館の割印が必要です。上記以外にも書類が必要となる場合もありますので詳しくは管轄運輸支局へお問い合わせください。
[軽自動車]
車検証に記載の氏名・住所を申請書に記載して申請可能です。
事業用登録車(緑ナンバー車、黒ナンバー車)の場合
事業用自動車等連絡書が追加で必要となります。
管轄運輸支局で廃止、減車等の申請を行い確認印が押されたものが必要となります。
※当案内はあくまで参考内容としていただき、詳しくは事前に管轄の運輸支局/軽自動車検査協会へご確認の上段取りを行ってください
必要書類のダウンロード
委任状
譲渡証明書
理由書(住所変更用)
理由書(車検証紛失・盗難用)
理由書(ナンバー紛失・盗難用)
車両用番号標未処分理由書
未成年者同意書
遺産分割協議書
遺産分割協議成立申立書
申立書(外国籍住所変更証明無し)
事業用自動車連絡書
廃車手続きにかかる費用
廃車手続きにかかる費用は、一時抹消登録と永久抹消登録で異なります。
一時抹消登録の場合
一時抹消登録の手続きに必要な費用は350円(登録を抹消するための手数料)と印鑑証明の取得費用(約300円)です。住所変更がある場合には同時に変更登録申請代350円も必要となります。さらに、ご自身の状況に応じて住民票の写しや戸籍謄本の取得費用(約300円/1通)が加わる場合があります。
永久抹消登録の場合
永久抹消登録の手続きに必要な費用は印鑑証明の取得費用(約300円)とご自身の状況に応じて発生する住民票の写しや戸籍謄本の取得費用(約300円/1通)です。登録を抹消するための手数料は無料です。
ただし、手続き前に車両の解体が必要となる為、解体費用や自走できない場合はレッカー費用が発生する場合もあります。
廃車手続きはどこで行う?
廃車手続きは普通自動車と軽自動車で窓口が異なります。
普通自動車の手続き:運輸支局(陸運局)
Wikipediaより引用
普通自動車の場合、運輸支局(陸運局)で手続きを行います。運輸支局は車の登録や変更を管轄する国土交通省の機関です。
地域ごとに運輸支局が異なるため、お住まいの管轄の運輸支局で手続きを進めてください。
住所変更が伴う場合には同時に変更手続きも行う変更抹消登録となり、この場合には新旧どちらの住所地管轄の運輸支局でも手続きが可能です。
軽自動車の手続き:軽自動車検査協会
公式サイトより引用
軽自動車の場合、軽自動車検査協会で手続きを行います。各地域に軽自動車検査協会の事務所が設置されていますので、そちらで手続きを進めてください。
管轄の検査協会が引っ越し等で遠方の場合には、現地近隣の行政書士事務所等が代行料を支払えば郵送で代行申請していただける場合もあります。
自動車の廃車手続きを行う場所は市役所ではない
自動車の廃車手続きは市役所で行うことはできません。市役所で廃車手続きができるのは原付きバイクです。
廃車手続きの流れ
廃車手続きの流れは自動車の種類(普通自動車 or 軽自動車)と廃車方法(一時抹消登録 or 永久抹消登録)によって異なります。
普通自動車 × 一時登録抹消の手続きの流れ
-
1. 必要書類の準備
(必要な書類はこちらからご確認ください) -
2. 運輸支局(陸運局)で申請
管轄の運輸支局にて一時抹消登録申請書を記入し、ナンバープレートと同時に提出 -
3. 手数料の支払い
一時抹消登録の手数料(350円)を印紙購入により支払う※住所・姓名変更がある場合は700円 -
4. 抹消登録証明書の受け取り
登録完了後、抹消登録証明書を受け取る -
5. 自動車税申告手続き
運輸支局併設の自動車税事務所窓口で税申告書を記入提出する -
6. 休止・返戻手続き
自賠責保険・任意保険の休止解約申請、残額がある場合には返戻手続きを行う
普通自動車 × 永久抹消登録の手続きの流れ
-
1. 車両の解体
車を解体業者に引き渡し解体を依頼、解体後に「移動報告番号」「解体報告記録日」情報を受け取る -
2. 必要書類の準備
(必要な書類はこちらからご確認ください) -
3. 運輸支局(陸運局)で申請
管轄の運輸支局にて永久抹消登録申請書を記入し、ナンバープレートと同時に提出
申請書に「移動報告番号」「解体報告記録日」の記入が必要 -
4. 手数料の支払い
住所・姓名変更がある場合は350円を印紙購入で支払う(その他の場合は手数料は無料です) -
5. 書面(手続き完了のお知らせ)の受け取り
手続き完了のお知らせという書面の受け取りをもって手続きが完了
永久抹消登録の場合、一時抹消登録と異なり証明書が発行されません。
正式な証明書が必要な場合は、300円の手数料を支払うと現在登録事項証明書を取得することができます。
また、自動車重量税の還付が有る場合には「自動車重量税還付申請書付表」という明細も発行されます。 -
6. 休止・返戻手続き
自賠責保険・任意保険の休止解約申請、残額がある場合には返戻手続きを行う
自動車税、自動車重量税の還付がある場合には運輸支局申請時に同時に行います
軽自動車 × 一時抹消登録(自動車検査証返納届)の手続きの流れ
-
1. 必要書類の準備
(必要な書類はこちらからご確認ください) -
2. 軽自動車検査協会で申請
管轄の軽自動車検査協会で自動車検査証返納届を記入し、ナンバープレートと同時に提出 -
3. 返納証明書の受け取り
手続き完了後、返納証明書を受け取る -
4. 休止・返戻手続き
自賠責保険・任意保険の休止解約申請、残額がある場合には返戻手続きを行う
軽自動車 × 永久抹消登録(解体返納)の手続きの流れ
-
1. 車両の解体
車を解体業者に引き渡し解体を依頼、解体後に「移動報告番号」「解体報告記録日」情報を受け取る -
2. 必要書類の準備
(必要な書類はこちらからご確認ください) -
3. 軽自動車検査協会で申請
管轄の軽自動車検査協会にて自動車検査証返納届を記入し、ナンバープレートと同時に提出
申請書に「移動報告番号」「解体報告記録日」の記入が必要 -
4. 返納証明書の受け取り
解体返納の場合には今後再登録する前提の返納届と異なり証明書が発行されません。
手続き完了のお知らせ、という紙面を受取り完了となります。
正式な証明書が必要な場合には、300円の手数料を支払い検査記録事項等証明書を取得することができます。また、自動車重量税の還付が有る場合には「自動車重量税還付申請書付表」という明細も発行されます。 -
5. 休止・返戻手続き
自賠責保険・任意保険の休止解約申請、残額がある場合には返戻手続きを行う
廃車手続きを行うと還付金を受け取ることができます
廃車手続きを行うと税金や保険の還付金を受け取ることができます。どんな還付金があるのか?また、受け取るための条件、方法について詳しく解説していきます。
▼車の種類 ×手続き方法別の受取可能な還付金
車の種類 | 手続き方法 | 自動車税 | 自動車重量税 | 自賠責保険 | 任意保険 |
---|---|---|---|---|---|
普通自動車 | 一時抹消登録 | 〇 | × | 〇 | 〇 |
永久抹消登録 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
軽自動車 | 自動車検査証返納届 | × | × | 〇 | 〇 |
解体返納 | × | 〇 | 〇 | 〇 |
自動車税
自動車税は、毎年4月1日の時点で車を所有している人が対象となり、1年分(4月~3月分)を前払いする制度です。廃車手続きを行うことで、残りの期間に相当する金額が還付されます。
例えば、5月に廃車を行った場合は10ヶ月分(6月~3月分)の還付が受けられます。
そのため、できるだけ早く手続きを行ったほうが受け取れる還付金が多いためオトクと言えます。
なお、軽自動車の自動車税は年払いとなる為、4月2日に廃車手続きを行った場合でも翌3月末までの1年分納付が必要となってしまうので注意が必要です。(余談ですが、4月2日に新規登録を行った場合には当年度分の自動車税は課税されず翌年度からの課税となる為に364日分が課税されないためオトクと言えます)
受け取るための条件
- ●普通自動車である(軽自動車の場合は年払いの為対象外です)
- ●2月末日までに廃車手続きを完了させる(3月に手続きを行った場合は還付金がありません)
手続きの方法
- ●特別な手続きは不要(廃車手続きを行えば自動的に還付される)
還付の方法
- ●手続き完了後1~2ヶ月程で納付者宛に管轄の自動車税事務所より還付通知書が届く。
- ●郵便局や銀行で受け取るための書面が同封されているため、身分証・印鑑を持参して窓口で手続き
- ●ただし、東京都等都道府県によっては還付額が50,001円以上の場合、銀行・郵便局の窓口ではなく銀行振り込みで還付(口座振替依頼書が届きます)が行われる場合もあります。
自動車重量税自動車重量税
自動車重量税は、車の新規登録時・車検時に支払う車の重量に対して課せられる税金です。新車登録時は3年分、その他の場合は車検時に2年分(1年車検車は1年分)を前払いで支払う仕組みです。
永久抹消登録手続きを行うことで、残りの期間に相当する金額が還付されます。
受け取るための条件
- ●永久抹消登録を行う(一時抹消登録では還付されません)
- ●申請時に車検の残り期間が1ヶ月以上である
手続きの方法
- ●永久抹消登録・解体返納・解体届申請時に自動車重量税還付申請書を提出
還付の方法
-
●上記自動車重量税還付申請時に振込先口座を記入
(2-3ヶ月後に指定口座へ振り込まれます)
自賠責保険
自賠責保険は交通事故における対人保障を目的とした保険で、すべての車両に加入が義務付けられています。廃車手続きを行うことで、残りの保険期間に相当する金額が返戻されます。
受け取るための条件
- ●保険の残り期間が解約申請時に1ヶ月以上であること
手続き・返戻の方法
- ●保険会社によって異なるため、加入している保険会社に連絡し、指示に従って手続き
- ●多くの場合で以下の書類が必要になる ・自賠責保険証明書
- ●解約申請書に指定した口座へ振込みでの返戻が行われる
・廃車した事の解る書類(抹消登録証明書等)
・解約申請書(保険会社所定のもの)
任意保険
任意保険も自賠責保険同様に残りの保険期間に応じた返戻金を受け取ることができます。
受け取るための条件
- ●車の廃車に伴って、任意保険の解約手続きを行った場合
- ●月払いではなく年払いの未経過保険料がある場合
還付の方法
- ●保険会社によって異なるため、加入している保険会社に連絡し、指示に従って手続き
-
●多くの場合で以下の書類が必要になる
・廃車した事の解る書類(抹消登録証明書等)
・解約申請書(保険会社所定のもの)
記事を読んだらすぐに行動開始!廃車手続きのステップ
ステップ1 永久抹消登録 or 一時抹消登録のどちらにするか決める
車を解体し、今後使わないことが確定している場合、永久抹消登録を選択します。車の寿命が尽きた、事故で修理不可能になったなどの理由で車を解体した事が条件となります。
車を一時的に使用しない場合は一時抹消登録を選択します。長期間車を使わないが、将来的に再使用する可能性がある場合や、売却するまでの間車を保管しておきたい場合は一時抹消登録を選択しましょう。
詳しくはこちらをご確認ください。
一時抹消登録 | 永久抹消登録 | |
---|---|---|
再登録の可否 | 可 | 不可 |
受け取れる還付金 | 自動車税 自賠責保険 任意保険 |
自動車税 自動車重量税 自賠責保険 任意保険 |
車両の解体 | 不要 | 必要 |
ステップ2 必要書類を準備する
次に、必要書類を準備しましょう。必要な書類は手続き方法や車の種類、状況によって異なります。詳しくはこちらを参考にご自身に必要な書類をチェックしてください。
ステップ3 運輸支局 or 軽自動車検査協会で手続きを行う
普通自動車の場合、管轄の運輸支局にて手続きを行い、軽自動車の場合、軽自動車検査協会にて手続きを行います。
手続きの流れは車種(普通自動車or軽自動車)と手続き方法(一時抹消登録or永久抹消登録)で異なります。
それぞれ以下をご確認ください。
車種 × 方法別の手続きの流れ
- 普通自動車 × 一時登録抹消 の場合はこちら
- 普通自動車 × 永久抹消登録 の場合はこちら
- 軽自動車 × 一時抹消登録(自動車検査証返納届) の場合はこちら
- 軽自動車 × 永久抹消登録(解体返納) の場合はこちら
ステップ4 還付金を受け取る
廃車手続きを行うと税金や保険の還付金を受け取ることができます。
受取可能な還付金の種類や金額は状況によって異なります。
▼大まかな車種 ×手続き方法別の受取可能な還付金
車の種類 | 手続き方法 | 自動車税 | 自動車重量税 | 自賠責保険 | 任意保険 |
---|---|---|---|---|---|
普通自動車 | 一時抹消登録 | 〇 | × | 〇 | 〇 |
永久抹消登録 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
軽自動車 | 自動車検査証返納届 | × | × | 〇 | 〇 |
解体返納 | × | 〇 | 〇 | 〇 |
こちらで詳しくご説明しています。
廃車手続きの注意点
廃車手続きを行う際の注意点について説明します。手続きや還付金について知っておいた方がよいこと、初めて手続きをされる方が勘違いしやすいことなどを中心にまとめています。
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- 軽自動車には自動車税の還付制度が存在しない
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自動車税の還付は普通自動車のみが対象となるため、軽自動車には適用されません。これは軽自動車税が年額での計算となるため、月割りでの返還制度が設定されてないためです。ただし、自動車重量税や保険の還付金は受け取ることができます。
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- 一時抹消登録の場合は自動車重量税の還付が受け取れない
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自動車重量税の還付は永久抹消登録の場合のみで、一時抹消登録は対象外です。なぜなら、自動車重量税は所有している自動車の重量に対して課せられる税金だからです。したがって、解体・処分を伴わない一時抹消登録は還付の対象外となります。
ただし、一時抹消登録・返納届後に解体を行った場合は自動車重量税の還付を受ける事が可能です。(車検期間が残っていれば)
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- 所有者がローン会社の場合は廃車手続きを行うことができない
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ローンで自動車を購入した場合、ローンを完済するまでは廃車手続きを行うことができません。なぜなら、車の所有権はローンを完済するまではローン会社にあるからです。
ローンが残っている状態で廃車手続きを進めてしまうと契約違反となる可能性があるため注意してください。
また、多くの場合では車検証の所有者がローン会社、使用者がユーザーとなる所有権留保となる為に、残債を完済して所有権解除書類を発行してもらわないと手続きが行えません。
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- 廃車手続きは早くすればするほどオトク
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自動車税は毎年4月1日時点の所有者に課税されるため、4月1日を過ぎてから廃車手続きを行うと、翌年度分の自動車税が全額課税されますが、普通車の場合はその後廃車手続きを行えば月割りで還付を受けられます。
軽自動車の自動車税は年払いとなるため、4月2日に廃車手続きを行った場合でも翌3月末までの1年分納付が必要となってしまうので注意が必要です。余談ですが、4月2日に新規登録を行った場合には当年度分の自動車税は課税されず翌年度からの課税となる為に364日分が課税されずおトクと言えます。
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- 廃車手続きが完了したら保険の解約手続きを行う
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廃車手続きが完了したら、自賠責保険および任意保険の解約手続きを行いましょう。保険の残り期間に応じて返戻金を受け取ることができます。
自動的に還付される自動車税と異なり、廃車後に必ず所定の手続きが必要です。
自賠責保険は廃車手続きを行った日ではなく、保険会社へ解約申請を行った日が起算での計算となりますので、うっかり忘れていると受け取れるはずの返戻金が減ってしまうのでご注意ください。
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- 自動車税未納だと運輸支局での廃車手続きが行えない場合がある
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自動車は当該年度の4月1日より課税となり5月末の納付期限での納付書が届きます。
長い間未納が続くと嘱託設定(差し押さえの手前段階)となり、運輸支局での手続きが行えない場合があります。
管轄の都道府県により対応は異なりますが、この場合には未納分を支払わないと一切の手続きが行えません。
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廃車手続きのよくある質問
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- Q
- 車の所有者ではなく代理人で廃車の手続きできるか
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代理人による廃車手続きも可能です。普通車の場合には申請書類一式に加えて申請者の印鑑登録証明書の実印が押印された委任状も必要となります。
軽自動車の場合は、押印省略となっているので委任状不要で手続きが可能ですが、代理人が受任されているという事が条件となりますので虚偽申請は行わないでください。
余談ですが、いわゆる金融車、金融流れ車等と呼ばれる他人名義の自動車が一部で流通していますが、このような自動車は所有者名義の手続き書類が発行されない為、廃車手続きも名義変更も一切行えません。相場より安いからと言って購入する事は後のトラブルの原因ともなるのでリスクがあります。
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- Q
- ローンが残っている車でも廃車にできるか
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ローンが残っている車では廃車手続きを行うことができません。ローンを完済して車の所有権を自身に移す、もしくはローン会社が特別に許可をした場合にのみ廃車の手続きが可能となります。
ほとんどの場合は残債を完済した後に所有権解除が可能となります。所有権のある自動車の廃車手続きをご検討の場合には所有権会社へお問い合わせください。
また、完済後も自身で運輸支局/軽自動車検査協会で手続きを行わない限りは、車検で車検証が更新されても所有者は所有権会社のままになりますのでご注意ください。
但し、不慮の事故に遭われたり故障が生じて乗り続けられなくなった場合、残債が多ければ一括返済できずに乗れない自動車を完済するまで保管し続けなくてはいけなくなってしまいます。これは困ってしまう状況です。
このような場合は例外的に残債を引き続き支払い続ける約束を行い、自動車を永久抹消登録限定での許可を所有権会社から出してもらえるケースが弊社引受け案件でも過去に何度かありました。
再利用目的での転売や名義変更は行えませんが、リサイクル法に基づき解体を行い永久抹消登録/解体返納手続きが行えるので、自動車を保管しなくてよくなり、税金保険も止める事ができます。
判断は所有権会社によりますので、このような状況の場合には事情を詳しく説明して、誠一をもって返済を続ける事を伝え相談してみると良いと思います。
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- Q
- 自動車税を払っていない車でも廃車にできるか
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自動車税を未納のままでも多くの場合は廃車の手続きは可能です。未納分の税金は廃車手続き後も支払う義務があり、未納期間が長いと延滞金も課されますのでご注意ください。
但し、都道府県によっては未納期間が長いと廃車手続き含めて一切の手続きを差し止めされる嘱託設定を付される場合がありますのでご注意ください。
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- Q
- 廃車手続きが完了するまで早くてどのくらいですか
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廃車の手続き完了期間は申請日に即日完了となります。ただし、永久抹消登録の場合、解体業者が発行する移動報告番号と解体報告記録日の情報が申請時に必要となる為に解体業者へ引渡し後数週間程度申請まで時間がかかる場合があります。
普通車の自動車税を急ぎで止めたい場合には、先に一時抹消登録を行い税止めを行い、後日解体届を提出するという方法もあります。
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- Q
- 車検証を紛失してしまっても廃車の手続き可能か
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車検証を紛失してしまっても廃車の手続きは可能です。ただし、紛失した場合はまず車検証の再発行手続きを行う必要があります。運輸支局または、軽自動車検査協会にて再発行の申請書を提出し、再発行をしてもらいましょう。そのまま廃車手続きする等の手続き内容によっては再発行省略で手続きを行える場合もあります。
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番外編:自分で廃車の手続き vs 業者に依頼 どっちがおすすめ?
最後に番外編として、廃車の手続きを自分で行うのと、業者に依頼するのではどちらがおすすめか?をお伝えします。弊社が廃車の専門業者なので、どうしても業者寄りの目線になってしまうのですが、それを差し引いても業者に依頼したほうがオトクであると考えています。
自分で廃車の手続きをするメリット・デメリット
メリット
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●車両を手元に残したい場合に限り、費用を抑えられる
車両を手元に残す場合、業者に依頼するとそれなりの手数料が発生します。(業者が無料で手続きを代行する理由は、車両をリサイクルすることで利益が得られるため) そのため、自分自身で手続きをした方が費用が安くなります。 -
●業者とのトラブルを避けられる
業界の人間として許せないことですが、一部の業者では廃車手続きを請け負っておきながら、実際には手続きをしていないこともあると聞きます。(そのような業者は全体のごくごく一部だと信じたいですが...) そのため自分自身で手続きを行うことで、業者とのトラブルを避けることができます。
デメリット
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●手続きの方法が複雑で時間がかかる
廃車手続きは初めての方にとっては、非常に難しいと言わざるをえません。なぜなら、初めての慣れない作業にもかかわらず、必要な書類の数も多く、手続きも複雑だからです。 -
●費用がかかる
運輸支局/軽自動車検査協会への交通費、印紙代等の費用がかかります。 もし、書類に不備がある場合には出直しが必要となってしまう事も。
廃車の手続きを専門業者に依頼するメリット・デメリット
メリット
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●手間がかからない
書類の作成や提出など難しくて面倒くさい作業を全て業者にまかせることができます。 一部自分自身で準備が必要な作業もありますが、業者から何をすればよいか?適切な指示を受けられます。 -
●費用がかからない
多くの業者は廃車引取りをご依頼いただくお客様の手続きを無料で代行しています。 その為、費用負担も無く廃車手続きを行う事が可能です。 -
●還付金の手続きが不要
自動車税・自動車重量税に関する還付金の手続きも業者に依頼することができます。 通知が届くのを待つだけで還付金を受け取れます。
デメリット
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●トラブルが起こり得る
前述の通り、ごくごく一部の業者では廃車手続きを請け負っておきながら、実際には手続きをしていないこともあると聞きます。 そのため、依頼する業者によってはトラブルが起こり得ます。 -
●車両を手元に残したい場合は費用が高くつく
前述のとおり、業者は車両をリサイクルして利益を得られるので、手続きや処分費用を無料で代行しています。そのため、車両を手元に残したい場合は手続きのみを依頼する手数料が高額になることがあります。
結論:ほとんどのケースで業者に依頼したほうがオトク
良心的な業者に依頼することが前提となりますが、「車両を手元に残したい」場合を除き、車両を引渡す業者に手続きもまとめて依頼した方がオトクであると言えます。 なぜなら、廃車にするようなボロボロの車でも買い取ってくれる上、複雑で面倒な廃車手続きを無料で丸投げできるからです。
オートランド東京では最低査定額30,000円以上で廃車を買取り&手続きを無料で代行します!
廃車手続き代行&買取専門業者のオートランド東京では、これまでに廃車を専門に20年以上・1万台以上の実績があります。複雑なご事情での変則的な手続きも数多く経験しています。また、手続き無料に加えてどんなにボロボロの車でも最低30,000円以上の査定額をお約束いたします。
※軽自動車を除く
正直、この記事をここまで読んでいただだいた方であれば「廃車手続きって、面倒くさい...」と思われたのではないでしょうか?
もし、そう思われた方はまずは一度、お気軽に当社にご相談ください。
この記事を書いた人
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- 氏名
- 藤本 卓史
- 肩書
- 株式会社オートランド東京 代表取締役
- プロフィール
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2003年に自動車買取りをメインサービスとするオートランド東京を設立。
特に廃車になるような古い車、故障車、事故車の買取りに注力。最近では私有地に不当に放置された放置自動車の解決サービスの依頼も多く、弁護士とも提携して放置自動車被害に困っているお客様をサポートしています。